こんにちは。矢野バラ園です。
今年も米を作っています。
(参照記事:田植え2016 田植え編)
無事に田植えを終え、たっぷりの水を引き入れ、元気に育っている苗でしたが…田んぼには恐怖が迫っていました。
恐怖の原因は下の写真に写っています。
真ん中に写っている巻き貝、そう「ジャンボタニシ」です。ジャンボタニシは苗の柔らかい組織を食べてしまいます。
こちらはジャンボタニシの卵。ピンク色の綺麗な色をしていますが、被害の元凶です。
ジャンボタニシは田植えをした直後の苗の様な柔らかい茎や葉を食べてしまいます。ある程度成長し、組織が固くなったイネは影響を受けにくくなります。
周りの田んぼも含め、被害状況はなかなか深刻です。
写真手前は水口です。水口付近の被害がでかいですね。新鮮な水は、ジャンボタニシにとっても重要なのでしょう。
手前の田んぼでは、ところどころ抜ける様に被害がありますね。奥の田んぼは深刻で、半分ほどがやられています。
左奥の田んぼは知り合いの方の田んぼです。田植えをする前の様に見えますが、田植え後です。全滅と言っていいでしょう。
このようなことが起こるのは農薬を使わない「有機栽培」を行っているからです。
農産物の生産において、いかに「農薬」が必要であるかわかります。みなさんの食卓に並ぶ見た目が綺麗な野菜たちは、農家の方々が病害虫に苦戦しながら適切な農薬濃度で管理してくれた賜物なのですね。農薬濃度が基準値より高いと出荷できませんし、農薬濃度が低いと病害虫にやられてしまいます。非常に難しいバランスをとりながら、農家さん達は作物を作っています。
確かに農薬は体にいいものではありませんが、日本の残留農薬の基準値は非常に厳しく設定されており、人体への影響はほとんど無いと言われています。調理の前に洗う・さらす・下茹でするなどで、人体に入る農薬をほぼ除去することもできます。
日本の農作物生産において、農薬を使わない「有機栽培」が良くてそれ以外が悪いなんてことはありません。作物生産における農薬の役割を理解して、適切な扱いを行えば、日本ほどおいしい野菜を安く安全に食べられる国は無いでしょう。
野菜を作ってくれている農家さんの苦悩を噛みしめて、今日も美味しい野菜を食べようと思います!
ありがとう、日本の農家さん。
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