当園で肥料(兼 土壌改良材)として用いている米糠ぼかしには、納豆を用いて一工夫しています。
納豆菌で米糠を発酵させることで、米糠の栄養分の塊を分解し、植物が吸収しやすい効果的な肥料となります。
また、植物だけでなく土壌に住む微生物の栄養分となり、栽培土壌の改良に貢献します。
このページでは、納豆菌米糠ぼかしの「作り方」と「発酵の様子」を紹介させていただきます。
作り方
- 米糠15kg
- 水4L
- 納豆1パック
- 地温計
- 桶
具体的な作り方を説明します。
桶に米糠を入れ、約3Lの水を加えて良く混ぜます。時間にして10分は撹拌します。
混ぜていくと、米糠と水が馴染みます。
残りの水で納豆を軽くとかし、米糠に混ぜていきます。こちらの撹拌は3分ぐらいでいいでしょう。
このあとは発酵作業に入るので、1日目の作業はここまでになります。
地温計をさし、桶に布をかけて待ちます。
地温計を指しているのは、発酵中の温度の上昇を確認するためです。
納豆菌による発酵は熱を伴い、また発酵熱が高いほど効果的な発酵となります。
ちなみに納豆を混ぜ込んだ直後の米糠は30℃でした。
それでは、納豆を混ぜ込んだ後の1週間を追って、発酵の様子をみてみましょう。
発酵開始から12時間後
色が変わってきているのが写真から伝わるでしょうか?
米糠の温度は40℃に上がっていました。
順調に発酵中です!
発酵開始から1日経過
発酵温度は53℃まで上昇しました!
順調に発酵中です。
発酵中は1日に1回酸素を行き渡らせるために撹拌します。
桶を2つ用意して、米糠ぼかしを2回ほど入れ替えると簡単に出来ます。
発酵温度が53℃にもなると手を入れられませんので、この方法がベストです(笑)
発酵開始から2日経過
発酵温度は52℃です。
まだまだ絶賛発酵中です!
少しお味噌の様な香りが漂い始めてきました。
そして、上の写真は2回めの撹拌してから3時間後の温度です。
56℃まで上がっています。撹拌することで、発酵に必要な酸素が行き渡るため、温度が上昇します。
発酵開始から3日経過
3日目の段階で、57.5℃まで上昇しました!
桶の中は灼熱です!
温度が変わらなくなってきましたので、今ぐらいが発酵のスピードはピークでしょうか。
もうしばらく発酵を続けます。
発酵開始から4日経過
58℃!!!!!
まだ上がっているみたいですね!
発酵期間は、夏場で5日〜1週間ほど。冬場だと1週間〜10日かかります。
発酵開始から5日経過
発酵温度は53℃です。
少し下がり始めたでしょうか。
発酵が終わりに近づいているようです。
発酵開始から7日経過
納豆菌米ぬかボカシの発酵温度は50℃まで下がってきました。
お味噌のような香りが漂っています。
ここまででの発酵処理で、納豆菌米糠ぼかしはほぼ完成です。
温度が安定してきたら、株間に撒いて使用します。